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6離乳食から始まる「口腔機能の発達」

離乳食から始まる「口腔機能の発達」

― 食べる・噛む・飲み込む・話す・呼吸する ―

 

離乳食というと、

「栄養を摂るための食事」

というイメージが強いかもしれません。

もちろん、それは大切な目的です。

しかし、歯科医師の立場から見ると、離乳食にはもう一つ大きな意味があります。

それは、

「口の機能を育てる経験」

であるということです。


「食べる」は突然できるようになるわけではない

赤ちゃんは最初、

吸う

ことから始まります。

そこから、

飲み込む

という経験を重ねます。

そして離乳食が始まると、

口に取り込む
↓
舌で動かす
↓
まとめる
↓
飲み込む

という新しい機能を獲得していきます。

さらに成長すると、

噛む

という機能が加わります。


「噛む」は歯だけの仕事ではない

噛むというと、

「歯が食べ物を細かくする」

と思われがちです。

しかし実際には、

歯+顎+舌+頬+唇+唾液

などが協調して働きます。

食べ物を口の中で動かし、適切な位置に運び、まとめて飲み込む。

「食べる」という行為は、とても高度な協調運動なのです。


「食べる」と「話す」も無関係ではありません

口は、食べるためだけにあるわけではありません。

成長すると、

食べる
話す
笑う
呼吸する

というさまざまな機能を担います。

もちろん、「離乳食を食べれば話す力が育つ」という単純な話ではありません。

しかし、口唇・舌・顎などを使うさまざまな経験が、口腔機能の発達の一部を担っていることは知っておきたいところです。


呼吸も「口」の大切な機能

私たちは、

食べるときは口を使い、
呼吸するときは鼻を使う。

という機能を持っています。

乳幼児期は、こうした機能が発達していく大切な時期です。

だからこそ、

「口がいつも開いている」

「鼻が詰まっていないのに口が開いている」

など、気になる様子が続く場合には、一度専門家に相談してみることも大切です。


口は「食べる器官」から「人生の器官」へ

口は、

食べる。

飲み込む。

呼吸する。

話す。

笑う。

人とコミュニケーションをとる。

そして、人生を楽しむ。

そんな多くの役割を持っています。

だからこそ私たちは、

「歯だけを見る」のではなく、「口全体を見る」

ことが大切だと考えています。

離乳食は、そのスタート地点の一つです。

「何を食べさせるか」だけではなく、

「どんな口を育てていくのか」

という視点でも、離乳食を見てみてください。

次回は、実際の保護者の方からよく聞かれる、

「丸飲みしているような気がする」
「口の中にためている」
「食べるのがすごく遅い」

というお悩みについて考えてみます。

 


この記事の監修・執筆

川田 隆央(かわだ たかお)
歯科医師/川田デンタルクリニック院長(3代目)

世田谷区・上野毛で3代続く歯科医院の院長として、「歯を残すための予防歯科」を軸に診療しています。
専門分野:子どもの口腔機能の発達と小児矯正/口腔筋機能療法(MFT)

所属:日本床矯正研究会、日本口育協会(口育士)、日本小児口腔発達学会(口腔機能支援士)、日本睡眠歯科学会、嚥下トレーニング協会

川田デンタルクリニック
〒158-0093 東京都世田谷区上野毛1-25-10(東急大井町線「上野毛駅」徒歩1分)
TEL:03-3701-0550
診療時間:平日 9:30〜12:00/14:30〜18:00、土曜 9:00〜12:00/14:00〜16:00
休診日:木曜・日曜・祝日 (月曜午前のみ来院制)

この記事は2026年時点の一般的な情報です。お口の状態には個人差があり、記事の内容がすべての方に当てはまるわけではありません。気になる症状がある場合は、歯科医院でご相談ください。

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