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歯が生える前から、赤ちゃんの「口」は育っている ― 0歳から始まる、お口と全身の発達 ―

歯が生える前から、赤ちゃんの「口」は育っている

― 0歳から始まる、お口と全身の発達 ―

 

「歯が生えてきたら、歯科医院に行けばいいですよね?」

赤ちゃんの歯について、そう考えているお母さん、お父さんは少なくありません。

確かに、乳歯が生え始めたら、むし歯予防や歯みがきについて考えることが大切です。

でも、歯科医師として、もう一つ知っていただきたいことがあります。

それは、

赤ちゃんのお口は、歯が生える前から育っている

ということです。

実は、赤ちゃんは生まれたその日から、

「食べる」

ための準備を少しずつ始めています。


最初は「歯」ではなく「吸う口」

生まれたばかりの赤ちゃんにとって、まず大切なのは「吸う」ことです。

母乳やミルクを飲むために、

  • 唇を使う
  • 舌を動かす
  • 顎を動かす
  • 呼吸と飲み込みを調整する

という、複雑な動きをしています。

つまり授乳は、単に「栄養をとる(飲む)時間」ではありません。

赤ちゃんにとって、

口を使うための大切な経験

でもあるのです。

そして、この「吸う」という経験は、やがて離乳食で必要になる「食べる」という機能へつながっていきます。

厚生労働省も、離乳とは乳汁栄養から幼児食へ移行する過程であり、その間に摂食機能(噛んで飲み込むなどの動作)が「乳汁を吸う」ことから「食物をかみつぶして飲み込む」ことへ発達していく過程と説明しています。


「口を育てる」のは、口だけではありません

ここが、今回一番お伝えしたいところです。

赤ちゃんが上手に食べるためには、

口だけが発達すればいいわけではありません。

例えば、

首が安定する。

↓

身体を支えられるようになる。

↓

頭の位置が安定する。

↓

顎や舌が動かしやすくなる。

↓

唇を使えるようになる。

↓

食べ物を口に取り込めるようになる。

つまり、

全身の発達と口の発達は、つながっています。

「お口の発達」というと、歯や舌だけをイメージするかもしれません。

しかし実際には、

姿勢・運動・呼吸・口・食べる機能

を一緒に考えることが大切です。


だから「姿勢」も赤ちゃんのお口の発達です

赤ちゃんを抱っこするとき。

授乳するとき。

遊ぶとき。

床で身体を動かすとき。

こうした日常の一つひとつが、身体の発達につながっています。

特に、首や体幹が育っていくことは、その後の座る・食べるといった発達の土台になります。

乳児期の腹臥位遊び(うつぶせでの遊び)と運動発達の関係を調べた研究では、腹臥位遊びが多かった群で、座位・はいはい・つかまり立ち・歩行などの運動発達の到達が早かったという報告があります。もちろん、これは「うつぶせにすれば発達が早くなる」と単純に言えるものではありませんが、乳児期の身体を動かす経験が大切であることを考える材料になります。

ただし、ここで大切なのは、

「寝ているとき」と「起きているときの遊び」を混同しないこと。

睡眠時は安全な環境を優先します。


赤ちゃんが「手を口に入れる」のは悪いこと?

「最近、何でも口に入れてしまって……」

と心配される方もいます。

でも、赤ちゃんにとって、

手を口に持っていくこと

には意味があります。

指を吸う。

手をなめる。

おもちゃを口に入れる。

唇で触れる。

舌で触る。

こうした経験を通して、赤ちゃんは口の中の感覚を経験していきます。

日本小児歯科学会も、指しゃぶりやおもちゃをくわえる遊びは、離乳食を食べるための口唇・舌・顎の動きや、食べ物の大きさを感じることの準備行動に関係するとしています。

もちろん、何でも口に入れてよいという意味ではありません。

小さな部品や誤飲・窒息につながるものは、赤ちゃんの手の届かないところに置く必要があります。

大切なのは、

「口に入れる=悪い癖」

とすぐに考えないことです。

発達の一部として見る視点も必要なのです。


「口を閉じる」ことも大切です

赤ちゃんの口元を見ていると、

口が開いたり閉じたり、

舌が動いたり、

唇を動かしたり、

さまざまな変化があります。

口唇は、

  • 食べ物を取り込む
  • 食べ物をこぼさない
  • 飲み込む
  • 呼吸を調整する

など、さまざまな働きを持っています。

ただし、0歳の赤ちゃんの口元を見て、

「今、口が開いているから口呼吸だ」

とすぐに判断する必要はありません。

発達の途中だからです。

大切なのは、

一時的な様子ではなく、成長の中でどう変化していくかを見ること。

です。

口が開いているのは耳鼻科領域の問題もあるかもしれません。その判断のためにも0歳からの歯科は重要な位置付けになります。

また、姿勢にも大きく関係し、大人でも上を見れば口は開きやすく、首が前に出る姿勢も口が開いてしまう傾向になります。基本的には口は閉じていることが大切です。


歯が生える前に「歯みがき」は必要?

では、歯がまだ生えていない時期は、何をすればいいのでしょうか。

基本的には、歯がない時期に「歯の表面のむし歯を防ぐ」という意味での歯みがきは必要ありません。

一方で、乳歯が生えてきたら、口の中のお手入れを始めていくことが大切です。

日本小児歯科学会など4学会の提言では、乳歯が生え始めたらガーゼやコットンを使って口のケアに慣れる練習を始め、歯ブラシに慣れてきたら保護者による歯みがきを開始することが示されています。

ここでも、

「歯が生えてから突然歯ブラシ」

ではなく、

「少しずつ口に触れられる経験をつくる」

という考え方が大切です。


そして、歯が生える前から「歯科医院」という選択肢があります

「歯がないのに歯医者さんへ行くの?」

と思われるかもしれません。

でも、0歳の歯科は、

歯を削るためだけの場所ではありません。

例えば、

  • 授乳の様子
  • 口の使い方
  • 舌の動き
  • 口唇
  • 姿勢
  • 口腔習癖
  • 歯が生えてくる状態
  • 離乳食への移行
  • 家庭でのお口のケア

などについて、成長に合わせて一緒に見ていくことができます。

日本小児歯科学会も、胎児期から乳歯の萌出、乳歯列完成、永久歯列完成までを、健全な歯と口腔の成育に重要なライフステージとして位置づけています。


0歳の「今」を見ることは、未来の口を育てること

私たちは、歯が生えてからの「歯」だけを見ているのではありません。

赤ちゃんが、

どう飲むのか。
どう呼吸するのか。
どう身体を動かすのか。
どう口を使うのか。
どう食べる準備をしていくのか。

そうした一つひとつの発達を見ています。

そして、

吸う
↓
飲み込む
↓
口を動かす
↓
食べる
↓
噛む
↓
話す

という機能は、突然できるようになるものではありません。

毎日の生活の中で、少しずつ育っていくものです。


「歯が生えてから」ではなく、「歯が生える前」から

赤ちゃんのお口の健康というと、

「むし歯にならないようにする」

ことを思い浮かべるかもしれません。

もちろん、それも大切です。

でも、0歳から考えたいのは、それだけではありません。

「食べる口」
「呼吸する口」
「話す口」
「笑う口」

その土台を育てていくこと。

だから私たちは、

歯が生える前から、お口の成長を見てほしい

と考えています。

川田デンタルクリニックでは、歯が生えてからのむし歯予防だけでなく、0歳からの口腔機能の発達にも目を向けています。

「授乳の仕方が気になる」

「口の動きが気になる」

「離乳食を始めるタイミングが分からない」

「歯が生えてきたけれど、何をすればいい?」

そんな小さな疑問でも構いません。

お子さんの成長を、

歯だけではなく、口から、身体から、そして人生まで。

一緒に見ていきましょう。

 


これまで0歳の口について述べてきましたが

さらにその前を見ると「マイナス2歳からの予防歯科」もこれから重要になってきます。

実際はお子さんが生まれ歯が生えてきたら気になる「お口」ですが、そもそも赤ちゃんが産まれるためにはお母さんの栄養状態が関係しています。また乳歯が生えるのは6ヶ月前後が一般ですが、乳歯が赤ちゃんの体の中でできてくるのは妊娠6〜7週と言われています。妊娠中のお母さんのお腹の中で歯はできているのです!

そして大人のはなんと妊娠3〜4ヶ月頃から作られてます。

妊娠期のストレス、障害、栄養の問題はお母さんの体だけでなく赤ちゃんの体や歯にも影響を与えているのです。歯について述べるとエナメル質形成不全、先天性欠如、形態異常(矮小歯、癒合歯)、歯の着色など。いろいろな問題が、歯が生えて気づくのにすでにお母さんのお腹の中で起こっています。これからはマイナス2歳いわゆる妊娠前のお母さんへの配慮が、大切なお子さんのお口の成長発育に影響を与えると思って行動することが大切です。

 

このような内容は歯科医師、歯科衛生士も知らないことが多いため、一般の人が知らないこともあり、それを補うためにも赤ちゃんも見てくれるかかりつけの歯科医院に継続通院することがおすすめです。

 

世田谷区上野毛の歯医者 赤ちゃんから高齢の方までみている口腔機能のみる歯医者 川田デンタルクリニックではお口の相談に治療だけでなくアドバイスを行っています

 

いつでもご相談ください

 

川田デンタルクリニック 監修