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健診で歯周病検査を厚労省が支援へ 歯周病予防・早期発見・治療

2025年11月9日

報道で厚労省が

健診で歯周病の検査を行う実施企業に支援を行うことを発表しました

 

【読売新聞オンラインより】

厚生労働省は2026年度、健康診断歯周病の検査を実施する企業などを支援する方針を固めた。職場での検査を通じて、歯周病の発症が増える現役世代を対象に、早期発見や治療につなげるのが目的だ。

歯周病は細菌が原因となる感染症。歯ぐきが炎症で腫れて出血し、進行すると歯を支えている骨が溶ける。歯を失うだけでなく、糖尿病の悪化や心筋梗塞(こうそく)、脳卒中などのリスクを高める。

厚労省の調査によると、歯周病にかかる人は20歳代から増え始め、25~34歳が25・8%、35~44歳が28・0%、45~54歳が43・0%。だが、歯科医の受診や治療にはつながっていないケースが課題とされている。

厚労省は、通常の職場での健診に加えて歯周病の可能性を調べる唾液検査を実施する企業を対象に、検査担当者の人件費や、結果の分析費用の一部を補助する考えだ。

検査には、従業員が容器に垂らした唾液を専用のシートにつけて、唾液中の血液成分の混ざり具合をみる方法などがある。歯周病の可能性が高いと判定された従業員には、企業から歯科医への受診を促してもらう。

政府は今年6月の「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」に、全国民が生涯を通じて歯科健診を受ける「国民皆歯科健診」に向けた具体的な取り組みの推進を盛り込んだ。この一環で、厚労省は26年度予算の概算要求に、職場での唾液検査などを進めるため1億8000万円を計上した。

 


この取り組みは歯周病を早期発見し、歯科検診を促進するためのものです

 

歯周病を含めた、歯科疾患が全身の健康・病気に影響を及ぼし

病気の悪化やリスクが高まるのを防ぐ効果を期待し

100歳時代に向けての健康寿命を伸ばす施策となります。

 

過去のデータに基づく受診者数(参考)

  • 令和6年(2024年)の「歯科疾患実態調査」によると、過去1年間に歯科検診を受けた人の割合は63.8%

 

 

年々少しではありますが、歯科検診受診は増えています

しかし、健康を考えた場合

歯周病を治療・予防することの重要性が取り上げられています

 

歯周病は、もはやお口の中だけの病気ではないということが、近年の研究で明らかになっています。歯周病が進行すると、その原因菌や、歯茎の炎症によって生じる物質が全身に広がり、さまざまな病気の発症や悪化に深く関わることが分かっています。

特に、以下の病気との関連性が強く指摘されており、予防・治療が全身の健康を守る鍵となります。

歯周病が関わる主な全身疾患

  1. 糖尿病(双方向の悪循環)
  • 関連性: 歯周病と糖尿病は相互に影響し合う関係にあります。
  • メカニズム:
    • 糖尿病が歯周病を悪化: 血糖値が高い状態が続くと、免疫力が低下し、歯周病にかかりやすく、進行しやすくなります。
    • 歯周病が糖尿病を悪化: 歯周病による炎症性物質が血液に入り込み、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの働きを妨げます(インスリン抵抗性の増大)。これにより、血糖コントロールが難しくなり、糖尿病が悪化します。
    • 改善の可能性: 適切な歯周病治療を行うと、糖尿病の指標(HbA1cなど)が改善することも報告されています。
  1. 心臓血管疾患(動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞)
  • 関連性: 歯周病の人は、これらの病気を発症するリスクが高まると言われています。
  • メカニズム:
    • 歯周病菌や炎症性物質が血管に入り込み、血管の壁に炎症を起こし、動脈硬化を促進します。
    • 動脈硬化が進むと、血管内にプラーク(沈着物)ができ、血管が狭くなったり詰まったりすることで、心筋梗塞(心臓の血管が詰まる)や脳梗塞(脳の血管が詰まる)を引き起こすリスクが高まります。
  1. 認知症(特にアルツハイマー型)
  • 関連性: 歯周病の進行と認知機能の低下との関連が指摘されています。
  • メカニズム:
    • 歯周病菌が血液脳関門を超えて脳内に侵入したり、炎症性物質が脳に運ばれたりすることで、アルツハイマー型認知症の原因物質(アミロイドβ)の蓄積を促進する可能性があるという研究結果が報告されています。
  1. 誤嚥性肺炎(高齢者のリスク増大)
  • 関連性: 特に高齢者の肺炎の主要な原因の一つです。
  • メカニズム:
    • 高齢になると飲み込む力が弱まり、唾液や食べ物と一緒に口腔内の細菌(歯周病菌など)が誤って気管や肺に入り込んでしまう(誤嚥)ことで、肺炎を引き起こします。口腔ケアが不十分だと、誤嚥性肺炎のリスクが非常に高くなります。
  1. 妊娠・出産への影響
  • 関連性: 妊婦が重度の歯周病にかかっていると、早産や低出生体重児出産のリスクが高まることが指摘されています。

なぜ歯周病が全身に影響するのか?

主な経路は以下の2つです。

  1. 細菌の侵入: 歯周病が進行すると歯茎の炎症が悪化し、血管が豊富な歯茎の組織から、歯周病菌やその毒素が血管内に侵入し、血流に乗って全身を巡ります。
  2. 炎症物質の波及: 歯周病による慢性的な炎症によって作られるサイトカインなどの炎症性物質が血液に入り、これが全身のさまざまな臓器や組織に悪影響を及ぼし、上記のような病気の引き金や悪化の原因となります。

まとめ

歯周病の予防や適切な治療は、お口の健康だけでなく、全身の健康を守るための重要な生活習慣です。

歯周病対策として、定期的な歯科検診と日々の丁寧な歯磨きを心がけましょう。

 

 

追加で現在は病気で入院し手術を受ける際に

口腔内の検査やクリーニングで口腔ケアすることも増えてきています

 

全身の手術前に行う口腔管理(周術期口腔機能管理)は、手術の成功と術後の合併症予防、特に肺炎のリスク軽減のために極めて重要です。近年、医科と歯科の連携(医科歯科連携)により、多くの医療機関で積極的に取り入れられています。

手術前の口腔管理が重要な理由

お口の中には非常に多くの細菌が存在しており、虫歯や歯周病が悪化していると、その細菌の量が増大します。これらの細菌が手術中や術後に悪影響を及ぼすのを防ぐことが、口腔管理の主な目的です。

目的 詳細なメカニズム
1. 術後肺炎の予防 全身麻酔時の気管内挿管の際、チューブの挿入によって口腔内の細菌が肺へ押し込まれたり、術後に免疫力が低下した状態で細菌の多い唾液を誤嚥したりすることで、誤嚥性肺炎を発症するリスクが高まります。術前に口腔内の細菌を減らすことが、このリスクを大幅に下げます。
2. 全身麻酔時の偶発症予防 グラグラしている歯(動揺歯)や古い詰め物、鋭利な歯があると、気管内挿管の際に歯が折れたり、抜けたりする事故(歯牙の脱落・破折)につながり、抜けた歯が気管に入ってしまう危険を防ぎます。
3. 術後創部(傷口)感染の予防 口腔内の細菌が血液に入り込んだり、唾液とともに飲み込まれたりすることで、手術した部位(創部)に感染を起こし、傷の治りを遅らせたり術後発熱の原因になったりするのを防ぎます。
4. 全身回復の促進 術前によく噛める状態にしておくことで、術後にお口からの食事再開をスムーズにし、栄養状態の改善と全身の早期回復をサポートします。

手術前の口腔管理・口腔ケアの具体的な内容

手術前の口腔管理は、通常、入院前に歯科で集中的に行われ、手術日までその清潔な状態を維持することが求められます。

  1. 専門家によるチェックと処置
  • 口腔内の精密検査: 虫歯、歯周病の進行度、動揺歯(グラグラした歯)、尖っている歯、合わない義歯(入れ歯)などを歯科医師が徹底的にチェックします。
  • 応急処置:
    • 感染源の除去: 膿を持っている根の病気や、ひどい虫歯、重度の歯周病でグラグラした歯など、術後の感染源となり得る歯は、可能な限り抜歯などの処置を行います。
    • 歯牙損傷の予防: グラグラした歯を補強したり、必要に応じて**マウスガード(プロテクター)**を作製して歯を保護したりする準備を行います。
    • 義歯(入れ歯)の調整・修理: 術中や術後のトラブルを防ぐため、義歯の緩みや破損をチェックし調整します。
  • 専門的な清掃(プロフェッショナルケア):
    • **歯石の除去(スケーリング)**や、専用機器による歯面清掃を行い、口腔内のプラーク(歯垢)と細菌の数を集中的に減らします。
  1. 日常のセルフケア指導
  • ブラッシング指導: 正しい歯磨きの方法、歯ブラシの選び方、デンタルフロスや歯間ブラシの使い方を指導され、ご自身で高い清掃率を維持できるように訓練します。
  • うがい薬・洗口液の活用: 歯科医師や看護師の指示に基づき、殺菌成分を含む洗口液などを用いて、口腔内の細菌数を減らすよう指導されます。
  • 粘膜・舌の清掃: 歯だけでなく、舌や頬の粘膜の汚れ(舌苔など)も細菌の温床となるため、専用のブラシなどを使ったケア方法の指導を受けます。
  1. 手術直前のケア
  • 手術前日・当日: 食事が絶食となる場合でも、必ず指示された回数の歯磨きやうがいを行います。手術直前(手術室へ向かう前)のケアも重要です。

全身の手術が決まったら、主治医から指示がなくても、できるだけ早くかかりつけの歯科医院に相談し、手術の日程に合わせて口腔管理をスタートすることが非常に大切です。

もし、今手術を控えていらっしゃるようでしたら、主治医の先生、または病院の歯科・口腔外科に、周術期口腔機能管理についてお問い合わせいただくことをおすすめします。

 

たかが口でなく、今は全身の健康に歯科治療、歯科検診、口腔ケアの

重要性が認知されつつあります

口の中をスッキリさせ、全身の健康を維持回復させるために

歯科医院への定期的な通院をお勧めします

 

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